先人の思い、地域の思い
2025年5月30日 20時12分三年生が習字で書いているのは・・・。
「土」の字。おっ、「うまく書けました」って感じでうれしそうです。きっと、先生も、うれしいでしょうね。
6年生は、「空気と吐いた息」の成分の変化を調べています。ところで「化学肥料」って、空気中からその主成分の「窒素」を取り出して作っているってご存じでした?この大発明で、世界の食糧生産に革命が起こったそうです。私(ブログ主任担当者)は、それを初めて知ったとき「世の中を変えているのは科学技術」であることを、強く感じたものです。
はい。とつぜん「肥料」の話をしたのは他でもありません。「土」と「肥料」といえば「農業」ですね。今日は、5年生が、農業機械の開発に一生を捧げた郷土の偉人「井関邦三郎」さんの資料館を見学しました。始めに、館長さんのお話を聞きます。おっ、さすが三間町。「巨大な石の魚」がこんなところにもあるぞ!
井関さんは、三間町に生まれ、人生を農業機械作りに捧げた方です。東京に本社のある大きな農業機械製造会社の創始者になります。まさしく、郷土の偉人ですね。
井関さんが、偉人たるゆえんは「農業に携わる人々を、過酷な労働から解放したい」という、その思いと行動です。人々を思いやる気持ちが常に原動力となり、次々に革新的な農業機械を生み出していきます。そして、化学肥料の発明のように井関さんの「技術」が農家の方々の暮らしを改善するのです。井関さんの思いは、「米どころ三間」だからこそ生まれたものかもしれませんね。
展示品を見て回ります。井関さんの経歴や、制作した農業機械などが展示されています。幼いころお母さんを亡くされ、育ててくれたおばあさんに恩返しをすることを心に誓って、三間を出たそうです。やっぱり人を思う気持ちが、人生初期から、井関さんを動かしていたんですね。
おっ、隅々まで余すことなく撮影しようと!5年生、学習意欲まんまんですね!
これが農業機械?この色、デザイン、まるで「外車のクラシックカー」じゃないですか!こんなトラクターに乗って農作業したら、さぞかし気持ちがいいでしょうね!井関さんは、技師にしてデザイナーだったのかな?
その「トラクターの名機」と一緒に記念撮影をして、見学は終了。このように、三間町には、多くの偉大な先人がおられます。みなさんも、きっとそんな方々のDNAを受け継いでいますよ。
はい、勉強のあとは給食です。3年生が、ご飯を盛った皿を給食当番の子に差し出しています。まるで「早くちょうだい」と言ってるツバメのひな鳥のよう。そう、そんなメニューと言ったら・・・もちろんカレーです!
【グルメモード】ドライカレー。これまでポークカレー、チキンカレーと「デフォルトカレー」で楽しませていただいたが・・・うわっ、うまっ!これうまっ!牛肉と豚肉の合い挽き肉なのに「ウマ」っ!・・・いや失礼、落ち着こう。ドライカレーは、挽肉を使った「キーマカレー」をベースに日本人コックが考案した日本発祥のカレー。野菜が細かく刻まれているため、野菜ぎらいの子どもでもおいしく食べられる料理だ。だが、このドライカレーは明らかに「上位モデル」。スパイシーさ、それぞれの食材の味とその調和、アクセントになる甘味、それぞれしっかり存在する。甘味には定番のレーズンが使われている。それにしても、この食材たちが「味と食感の連続シュート」を次々と舌に蹴り込んでくるような感覚はなんだ?献立表には無いが「ナッツ選手」もアシストしているように感じる。あたかも、個性豊かな選手たちをカレー粉という名監督がうまくまとめているサッカーチームのようだ。
「まってましたフルーツヨーグルト!」と言うと、私を「お子ちゃま」だと思われる方もいるかもしれない。だが「こういうの」がカレーの後にうれしいのだ。以前にも触れたが、甘酸っぱい味のデザートはカレー料理の鉄板だ。さて、これはと・・・おおー、美味い!甘酸っぱいというより「とろけるような美味さ」だ!この美味さがどこから来てるか?これはすぐに分かる。「黄桃」だ。うーん、黄桃が加わることで、こんなにも美味く高級感が出るのか。やはりサッカーに例えて言うなら、プロサッカーチーム「フルーツヨーグルト三間」に「黄桃(ファンタオ)」という選手が移籍してきたことでチームが変貌し、上位リーグ昇格を果たしたといったところか。ファンタオ選手、恐るべし!この選手を入団させ、いや入荷した給食関係者の方々の英断の勝利だろう。
【デフォルト】グルメモード担当者さんに詳しく聞くと、ドライカレーを考案した日本人コックさんは、船内コックの方だそうで、長旅で食欲が落ちているお客さんにも、おいしく食べていただけるようにと工夫されたとのことです。人を思いやる気持ちが、新しいものを生み出すというのは、井関邦三郎さんと全く同じですね。
さて、午後には、6年生が「三間町隣保館」に見学に行きました。館長さんから、隣保館の活動についての話を聞きます。
隣保館って、人権学習会の他にも、本当に、いろいろな活動をされているんですね。私も、参加してみたいものばかりです!
6年生、しっかり話を聞いています。よい学習ができているようですね。お話の最後は「差別や偏見をなくしていくためにはどうしたらよいか」という内容でした。とってもよいお話でした。
館内施設を巡ります。この施設で行われている「子ども会」に参加している子が、進んで、案内役兼説明役を務めていました。小さな館長さんですね。
「立ち入る人にやすらぎを、立ち去る人に幸せを」この言葉が、三間町隣保館運営の柱だそうです。とてもすてきな言葉ですね。
質問の時間。館長さんに「どんな思いをもってお仕事をされていますか」の質問がありました。
館長さんは「様々な活動を通して、人と人ととつながりを作っていくことで、差別のない地域になっていくことを願っています。」と言われました。たしかに、地域の住民同士のつながりや関係が生まれれば、そこには「人のことを悪く思うような気持ち」は起こらないと思います。人と人との「関係性」って、いろんな問題を解決する力になるんですね。こんな考えは、世界中に広げたいと思いますね。
以上、地域の先人や、地域の方の、すばらしい思いをテーマにしたブログでした。子どもたちが、このような思いや考えを「知っておく」ことって、とても、とっても大切なことだと思います。また、実際に見たり、話を聞いたりすることで、さらに心に刻まれたことでしょうね。きっと、心の中に「種」がまかれ、いつの日にか「芽」を出すことと思います。
最後になりましたが、井関邦三郎記念館の方々、三間町隣保館の方々、今日は、見学させていただき、ありがとうございました。お陰で、子どもたちは、すばらしい学びをすることができました。これからも、子どもたちの学習や諸活動へのご協力をよろしくお願いいたします。