種蒔き人(たねまきびと)
2025年4月17日 20時15分ついに始まりました、全国学力学習状況調査。日本全国の小学6年生が取り組む、「6年間の学習の集大成」とも言える取組です。
出題される問題は、長文だったり資料が多かったりして、とても難解です。みんな、いつも以上に真剣な面持ち。
5年生の体積の勉強。今日は「水の量」かな?先生は、水筒を見せて、どれくらい入るのか説明しています。
大きな水槽。約8リットル入るそうです。全国学力学習状況調査(以下、全国学テ)の問題は、「本当に分かっているかどうか」が問われている問題が多いと、先生方が言われていました。だから、このように量感を具体的にイメージさせることは大切なのですね。
引き続き5年生。これまた前回に引き続き、「ふりこの法則」の証明のため、実験を繰り返しています。
結果、ふりこを大きくゆらしても、小さくゆらしても、ふれる時間は変わらないことが分かりました。それにしてもこの班、複数の実験結果が驚くほどそろっています。いわゆる「誤差」が極端に少ない。このメンバー、ただものではない?
さらに、おもりの重さを変えて取り組んでみましたが・・・。これまたどの班も、結果はほとんど変わらない。大きくゆらそうが、重いものを吊るそうが、ふれる時間は変わらない。そして、これが「ふりこの法則」。全国学テでは、このような「実験の目的や方法」について細かく問われる問題が多いと、先生方が言われていました。授業中の学習活動がそのまま問題になってるんですね。だったら、授業をしっかり受けることが、いちばんの対策ともいえますね。
3年生は、赤、青、黄色の3色の絵の具で模様を描いていました。
すごい、もう色を混ぜてるんだ!赤と青と混ぜると紫になる。子どもたちからは、感嘆の声が上がっていました。
4年生の音楽。音楽担当の先生が、ピアノでいろいろな曲を弾き、その曲ごとに、体を使った活動をしていました。これは「ロンドン橋落ちた」の活動ですね。
ああ、橋が落ちた!みんな大笑い。楽しそう!私(ブログ執筆担当)もしたい!
さあ、給食です。例によって、「給食のおいしさ」を正確に伝えるために、「表現モード」を切り替えさせていただきます。
これ、うまい!思ってたのとは全然ちがう!具がパンパンに詰まっていて、特に鶏ひき肉の割合が多い。これは飯がすすむ、いいおかずだ。「千草やき」と呼ばれているそうだ。「千草」とは「いろいろな材料」を意味しているそうだが、そうであるなら、その「いろいろ」の選び方は「作り手しだい」ということになる。そして、今回の「いろいろ」の選び方は明らかに「正解」だ。給食関係者の方々に、心から「グッジョブ!」と言いたい。
この「あえもの」は・・・白味噌の甘さと?・・・この風味はナッツ。そう、細かくくだいたアーモンドが入っている。その味の重なりが主役の「しめじ」の食感を引き立てている。いや、ほうれんそうの食感もしっかり残されている。
汁物は、豚肉が入っているから、みそ汁ではなく「豚汁」だ。まずゴボウの風味と麦みその味がした後・・・甘い!サツマイモが大きく、ほっこりと甘い。これだけでもうれしいところだが、ダメ押しは、この極小の「厚あげ」だ!うーん、給食関係者の方々、ただものではない!
(表現モード、デフォルトに)給食だって「食育」といって教育の一環。でも、テストに出たりすることはありませんよね。・・・午後。5年生の体育の50m走。あれ?先生も一緒に走っています!いやはや速い!しかも、こんなに差をつけちゃって・・・えっ?
ゴール付近で止まった?!ストップウオッチを押してる?これは、子どもより速く走ることが絶対条件?しかも、これを全員分くりかえしている?!なんという体力だ!なんでも「子どもの心に火をつける」ために競い合ったそうですが、私(ブログ執筆担当)の心にまで、思い切り火がついてしまいました。でも、こんな見えない人の思いは、テストなんかで測りようがないぞ。
6年生も短距離走に取り組みます。体育主任の先生が指導しています。基礎的な動きづくりをした後、正しい「走り方」について、大切なことを細かく伝えています。
おっ!6年生の走りが変わったぞ!かっこいい!この先生は、中学校に勤められた経験もあり、よく、「先のことを考えて、今のうちに身に付けさせておかないといけないことは・・・」と話されています。そうか、例えばテストのように、今現在の成果を求めてはいないんですね・・・。
先生方が教えられている様子を見ていると、テストの点数には表れないような取組の方が、ずっと多いようです。・・・そうだ、きっと、先生方は、あたかも農業をされている方のように、種を蒔いているんだ。そして、毎日、せっせと水やりや草取りをして、いつか芽が出る日を、収穫できる日を夢見ているんだ。たとえ、自分は、それを目にすることはなくても・・・。
農家の方でも、雨の日も風の日もあるように、先生方も、いつも楽しい授業ができるわけではない、分かる喜びを与えられるわけではない。給食が「おいしい」って言ってもらえるように笑顔で反応してくれない日もあるかもしれない。だれも見ていなくても、認められなくても、それでも、毎日、毎日、子どもたちの将来を思い描きながら、種を蒔いて世話を続けてるんだ・・・。